ひとり暮らししている大学生の息子が、年末帰ってきたときのこと。
さっそく、友達との飲み会へ出かけていったその夜、
私も仕事終わりで、お酒を少し飲んで
うとうとしていると、
息子からの携帯へのメッセージ。
「乗り過ごした」
時計を見ると、深夜12時すぎ。
間違いなく終電。
「お酒飲んじゃったから、迎えに行けない」
とメッセすると、
「わかった」
どうするの?
「歩いて帰る」
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/s9809c8efc27c4e6f/image/i9f23194d59c7fc42/version/1578576578/image.jpg)
2駅乗り過ごしているので、歩きの時間を調べたら、
1時間40分。
お酒を飲むと、必ず頭痛がするという息子。
タクシーという手もある。
お金は一応、持ってるそうだけど、
「歩けそうだから、歩くわ」。
深夜二時前に、
普通に「ただいま」と帰ってきて、
疲れたとか、足が痛いとか言うこともなく、
じゃんけんに勝ち続ける方法を見つけて
友達とやって上手くいった話をした後に、
(小学生か!)
「頭痛いから、寝るわ」と、
二階にあがっていく後ろ姿を見ながら、
ひとつ、答え合わせができた気がしたのです。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/s9809c8efc27c4e6f/image/iede5701c93e9f62a/version/1578624447/image.jpg)
甘やかしなのか、サポートなのか。
微妙なラインを、
子育て中は日々迷いつつ、自問自答してきた気がします。
「車での送迎」は、私にとって代表的なそのひとつ。
息子の高校時代は、高校が家から遠いこともあって、
朝課外もあり、部活動もあり、
私自身もお弁当作りと仕事と、もういっぱいいっぱいな日々でした。
そんな中で、寝過ごしたり、忘れ物したりで
途中の駅まで息子を送っていくことも時々あり、
そのたびに、これは、甘やかしだろうか・・・
こんなんで、将来大丈夫だろうか・・・
などと、葛藤があったものです。
ひとり暮らしをして、
思ったよりもちゃんと日常生活をして、
学校にもきちんと行っているようなので、
少し安心してはいたのですが、
今回、
1時間40分の距離を、頭痛をかかえながらも、
淡々と普通に歩いて帰ってきた彼を見て、
心配してたほど、
それほど、甘ったれてもいないと、
肩の力が抜けたのです。
まあ、あわよくば、迎えに来てもらおうと思って
メッセ送ってきたのでしょうが。
ヘルプを言えることも、大事なスキルですから。
自分のしてきた選択が正解だったとは
とても言い切れなのですが、
いっぱいいっぱいの日々の中、
自問自答しつつ出すその時その人の選択は、
その親子独自の関係性や
その子の個性のひとつへと、つながっていくのだと、
だから、
自分で〇をつけたらいいのだと
思った、2019年の締めくくりに入った深夜のことです。